ご本人・家族・地域のみなさまへ成年後見制度について わかりやすく お話しします!
![[ご本人向け]成年後見制度について](/images/personal/img-top.png)

そんな時でも 安心して
くらせるために。
ご家族や あなたが頼りにしている人と いっしょに読んでください
このページの内容(目次)
成年後見制度について動画でわかりやすくご説明いたします
1 成年後見制度って なんだろう?
知的障害・精神障害・認知症などによって
ひとりで決めることに 不安や心配のある人が
いろいろな契約や 手続をするときに お手伝いする制度です。
-
医療や福祉サービスの
手続や契約が
むずかしくて わからない成年後見人などが お手伝いします!
わかりやすく 説明してくれたり、
あなたに代わって
手続や契約を してくれたりします。 -
よくわからないまま
いらないものを
買わされそうになる成年後見人などが お手伝いします!
買うか買わないか
いっしょに考えてくれたり、
まちがって 買ってしまったときは、
買わなかったことに してくれたりします。 -
もの忘れが 多くて
お金を ついつい
使ってしまう成年後見人などが お手伝いします!
お金の出し入れを
いっしょに考えて くれたり、
保険料や税金の 支払を
手伝って くれたりします。 -
親が残してくれた
お金や家などを
どうしたらよいか
わからない成年後見人などが お手伝いします!
あなたといっしょに
遺産の分け方を 話しあったり、
必要があれば 土地や建物を
売ったり してくれます。

2 利用している人は どう思っているの?
-
知的障害のある Aさんの場合
以前、 階段でころんで 足や腰の骨をおる
大ケガをしたことが ありました。
そのとき、 私といっしょに 説明を聞いて、
手術や入院の 手続なども
いっしょにやって もらえました。
あのとき、 自分ひとりだったら と思うと、
今でも ぞっとします。知的障害があり、 親せきとも お付き合いがなく、
頼れなかったために 成年後見制度を利用した Aさん。
成年後見人には、 病院への入院の手続や支払、
生活費のやりくりの お手伝いなどを お願いしています。
-
精神障害のある Bさんの場合
喫茶店で ケーキセットを食べるのが 大好き。
でも、以前は お金がうまく 使えなくて、
気がついたら お財布の中に お金がまったく
入っていなかったことが ありました。
携帯電話の支払が できなくなって、
とめられてしまったことも ありました。
今は、 生活費のやりくりも 助けてもらえるので
安心して ケーキセットを 食べられます。記憶障害があり、 どれだけお金を使ったか わからず
不安になって、 成年後見制度を利用した Bさん。
成年後見人には、 お給料や障害年金、 生活費のやりくりや
むずかしい契約の お手伝いなどを お願いしています。
3 成年後見人などはどんな人がなるの?
成年後見人などには、 あなたの家族や 親せきのほか、
福祉の専門家、 法律の専門家などが なります。
専門的な勉強をした あなたの地域の人や、
後見をしてくれる団体(法人)などが なることもあります。
成年後見人などに なれるのは…
-
親族
あなたにとって
身近な頼れる人 -
市民後見人
専門的な
研修を受けた
地域の人 -
専門職
福祉や法律の 専門家
(社会福祉士、司法書士、弁護士など) -
福祉関係の法人

4 成年後見人などは 何を してくれるの?
障害や認知症の 程度によって、成年後見人などに
お手伝いしてもらえることは変わります。
どんなことを 手伝ってもらいたいのか、
成年後見人などや あなたが頼りにしている人に 気もちを 伝えてください。
成年後見人などに してもらえること
-
福祉サービス・介護の手続や
契約のお手伝い -
保険料や税金の 支払や
お金の出し入れの お手伝い -
よくわからずにした
契約の とりけし -
定期的な訪問や 状況の確認
-
入院や施設への
入所の手続の お手伝い -
書類の確認や 施設などへの
改善の 申し入れ
5 成年後見人などに お願いできないことは?
成年後見人などに お願いすることができない
お手伝いがあります。
-
- ・食事をつくる
- ・掃除をする
-
- ・ティッシュ
などの
日用品の
買いものを
代わりにする
- ・ティッシュ
-
- ・手術をする、
しないを決める - ・実際に介護をする
- ・手術をする、
-
- ・毎日のように
来てもらったり
話相手に
なってもらう
- ・毎日のように
6 自分のお金は 自由に 使えるの?

スーパーやコンビニなどで
ふだん使う 日用品の買いものは 自由にできます。
しかし、 あなたが
お金がなくなって 困らないように
成年後見人などが お金の出し入れの
お手伝いをします。
あなたが 「何にお金を使いたい」と 思っているのか、
成年後見人などに 相談してください。
成年後見人などは、
あなたの大切なお金を 守ることや
お金を どのように使うかの お手伝いをします。
特に、 高いものを 買うときなどは、
成年後見人などと いっしょに決めることが
必要になることも あります。
7 成年後見人などと うまくいかなかったら?
成年後見人などは、 あなたの気もちを しっかり聞いて、
あなたが思うことを 第一に考えて お手伝いをしてくれます。
しかし…

こんなときは
がまんをしないで 専門の窓口に 相談しましょう
- 成年後見人などが 弁護士などの 専門家の場合は、その専門家の団体。
- 市区町村や 社会福祉協議会、権利擁護センターなどの 相談窓口。
あなたが してほしい お手伝いについて
みんなで 考えなおして くれます。
8 成年後見制度は 途中で やめられるの?

いちど 成年後見制度を 利用すると
途中で やめることは できません※。
途中で やめると、
あなたがしたい生活を 守ってくれる人が
いなくなって しまうからです。

※お医者さんが書いた 診断書で 障害や症状の回復が 認められ、家庭裁判所で 取消が認められると やめられます。
9 制度を使うと お金は かかるの?
成年後見制度を 利用するためには、
まず、家庭裁判所に、 書類を出して 希望を伝えます。
(これを「申立て」と 言います)
その時に、 お金が かかります。

申立て手数料(収入印紙) | 800円 |
---|---|
登記手数料(収入印紙) | 2,600円 |
その他(連絡用の郵便切手代、鑑定料など) |
申立てのあと、 成年後見人などが 決まって
制度の利用が 始まると、 成年後見人などに
お手伝いしてもらう 仕事に対して お金を支払います。
支払う金額は、 家庭裁判所が 決めます。

10 制度を使うには どうすればいいの?
-
相談地域の 相談窓口へ
相談支援専門員、地域包括支援センター、
権利擁護センター、社会福祉協議会、
成年後見センター、市区町村の相談窓口、
成年後見制度に関わっている
社会福祉士・司法書士・弁護士の団体など -
申立て家庭裁判所へ
診断書と必要な書類、手数料などを
ご用意ください。
あなたの状況や状態などを
お聞きすることが あります。 -
成年後見制度の開始成年後見人などの決定
成年後見人などは
家庭裁判所が 選びます。
あなたが希望する人が
成年後見人などに 選ばれる場合や、
専門家などから 選ばれる場合が あります。
※申立てから 利用開始までの期間は、多くの場合 早ければ1〜2カ月、 長くても4カ月以内くらいです。
11 どこまで お手伝いして もらえるの?
あなたの 障害や 認知症の 程度によって
「補助」 「保佐」 「後見」の 3つの種類があり、
お手伝いできる 範囲が 変わります。
-
補助 対象となる人
重要な手続・契約の中で、
ひとりで
決めることに 心配がある方
受けられる
お手伝いの範囲一部の 限られた 手続・契約などを
・いっしょに 決めてもらう
・とりけしてもらう
・代わって してもらう -
保佐 対象となる人
重要な手続・契約などを、
ひとりで決めることが
心配な方受けられる
お手伝いの範囲財産に かかわる 重要な 手続・契約などを
・いっしょに 決めてもらう
・とりけしてもらう
・代わって してもらう -
後見 対象となる人
多くの手続・契約などを、
ひとりで
決めることが むずかしい方受けられる
お手伝いの範囲すべての 契約などを
・代わって してもらう
・とりけしてもらう
※補助、 保佐の場合、 お手伝いしてもらうことを 変えることができます。
※むずかしい手続や契約などを あなたに代わってしてもらう お手伝い(代理権)や いっしょに 決めてもらう
お手伝い(同意権)を 付け加えるときは、 別にお金が かかります。

12 成年後見制度について 聞きたいときは?
成年後見制度について わからないことや 聞きたいことは
あなたが住んでいる 地域の
- ・相談支援専門員
- ・地域包括支援センター
- ・権利擁護センター
- ・社会福祉協議会
- ・成年後見センター
- ・市区町村の相談窓口
へ お問い合わせください。
すでに 成年後見制度を 使おうと考えている方は、
お近くの 権利擁護相談窓口へ ご相談ください。

また、下記の場所でも お問い合わせに お答えしています。
成年後見制度について
- 法テラス (日本司法支援センター) TEL:0570-078374 (コールセンター)
- 全国の 弁護士会
- 全国の 公益社団法人 成年後見センター・リーガルサポート 及び 司法書士会
- 各地の 都道府県社会福祉士会のぱあとなあ
成年後見制度を 利用するための 申立ての手続や
必要書類、 費用などについて
- 全国の 家庭裁判所
認知症、 知的障害、精神障害などの理由で、ひとりで決めることが心配な方々は、財産管理(不動産や預貯金などの管理、遺産分割協議などの相続手続など)や身上保護(介護・福祉サービスの利用契約や施設入所・入院の契約締結、履行状況の確認など)などの法律行為をひとりで行うのがむずかしい場合があります。
また、自分に不利益な契約であることがよくわからないままに契約を結んでしまい、悪質商法の被害にあうおそれもあります。
このような、ひとりで決めることに不安のある方々を法的に保護し、ご本人の意思を尊重した支援(意思決定支援)を行い、共に考え、地域全体で明るい未来を築いていく。それが成年後見制度です。

成年後見制度の利用を検討している方は、
お近くの権利擁護支援相談窓口へご相談ください。