成年後見人等のみなさまへ

ひとりで決めることが心配な人の
その人らしい生き方と安心を支え続けていくために。
障害のある人もない人も、誰もが尊厳のある自分らしい生活を続けられ、地域社会へ参加できることを支える「権利擁護支援」についてもご説明します。
成年後見人とは
成年後見人等は、ご本人の生活・医療・介護・福祉など、身のまわりの事柄にも目を配りながらご本人を保護・支援します。
具体的には、ご本人の不動産や預貯金等の財産を管理したり、ご本人の希望や身体の状態、生活の様子等を考慮して、必要な福祉サービスや医療が受けられるよう、利用契約の締結や医療費の支払などを行ったりします。なお、食事の世話や実際の介護などは、一般に成年後見人等の職務ではありません。
また、成年後見人等はその事務について家庭裁判所に報告するなどして、家庭裁判所もしくは成年後見監督人等の監督を受けることになります。
成年後見人等になれる方
親族
配偶者、親、子、兄弟姉妹及びその他親族といった、本人にとって身近な頼れる親族が市町村等の支援を受けて後見業務を担います。家庭裁判所に申立を行い、選任を受けてから、成年後見人等としての活動が始まります。
専門職
法律や福祉の専門的知識が必要な場合に、家庭裁判所から選任を受けた社会福祉士、司法書士、弁護士等の専門職が後見業務を担います。
市民後見人
弁護士や司法書士などの資格をもたない、親族以外の市民による成年後見人等であり、市町村等の支援を受けて後見業務を適正に担います。
市町村等の研修を修了し、必要な知識・技術、社会規範、倫理性を身につけ、登録後、家庭裁判所からの選任を受けてから、成年後見人等としての活動が始まります。
法人後見
社会福祉法人や社団法人、NPO法人などの法人が成年後見人等になり、ご親族等が個人で成年後見人等に就任した場合と同様に、後見業務を行うことを言います。
担当している職員が何らかの理由でその事務を行なえなくなっても、担当者を変更することにより、後見事務を継続して行うことができます。
市民後見人について
市民後見人とは、弁護士や司法書士などの資格をもたない、親族以外の市民による成年後見人等であり、市町村等の支援をうけて後見業務を適正に担います。
主な業務は、ひとりで決めることに不安のある方の金銭管理、介護・福祉サービスの利用援助の支援などです。
市町村等の研修を修了し、必要な知識・技術、社会規範、倫理性を身につけ、登録後、家庭裁判所からの選任を受けてから、成年後見人等としての活動が始まります。
現在、約1/4の市町村が市民後見人の育成・活動支援に取り組んでいます。市民後見人としての活動を希望される方は、市町村の「成年後見制度利用促進担当」にお問い合わせください。
成年後見人等が関係する
意思決定支援について
1意思決定支援を踏まえた 後見事務のガイドライン |
令和2年10月に、意思決定支援を踏まえた後見事務のガイドライン(意思決定支援ワーキング・グループ)が公表されました。成年後見人等を含め、ご本人に関わる支援者が常に「意思決定の中心にご本人を置く」というご本人中心主義を実現するためには、意思決定支援についての共通理解を形成することが必要であるという考えから策定されたガイドラインです。 |
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2成年後見人等への 意思決定支援研修 |
上記ガイドライン策定を受けて、チームによる意思決定支援の下でのご本人のための財産管理・身上保護の取組を全国的に進めるため、令和2年度と令和3年度の2か年において、全国47都道府県で実施しました。 オンラインでも研修動画を見ることができます。 |
3その他の意思決定支援ガイドラインについて |
成年後見人等が、医療従事者や介護・福祉サービス事業者等と連携して、ご本人の意思決定支援に関わることが求められています。医療サービスの提供の場面における意思決定支援については、詳しくは下記PDFをご確認ください。 障害福祉サービスの提供の場面や、認知症の人の生活支援の場面における意思決定支援について、詳しくは下記ページをご確認ください。 各ガイドラインの関係については、「意思決定支援等に係る各種ガイドラインの比較について」をご覧ください。 |
意思決定支援とは
意思決定支援とは、障害や認知症により、一人で物事をうまく決められない方と共に歩み、考え、ご本人の意思を尊重した明るい未来を築いていくことです。
後見業務に関する意思決定支援について
意思決定支援の基本的な
考え方や、後見人等の役割を
知りたい方はこちら
動画で学ぶ!成年後見人等への意思決定支援研修
実践を学びたい方はこちら
詳しく学ぶ!意思決定支援を踏まえた後見事務のガイドライン
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